アーユルヴェーダ薬膳~カラ咳に試したい梨のコンポート

ここ1カ月くらい痰を伴わないカラ咳が続いておりました。

6月から続いていた猛暑でオジャスが減少し、体の細胞から水分が奪われた可能性があります。肺からも水分が奪われ、カラカラになっていたのかもしれません。

そのことを一緒に活動している中医学に詳しい内科医に話すと「梨を食べなさい」と言われました。

この医師からは昨年の夏にも同じことを言われました。水を飲んだだけでは間に合わないのだそうです。

漢方や中医学では「梨は肺を潤す」ことで知られています。

アーユルヴェーダでも「梨は咳によい」とされています。

梨の作用をアーユルヴェーダの視点から考えてみましょう。

梨のラサ(味)は甘味。

ヴィールヤ(効力)は冷性。

消化後の作用も甘味。

甘味は水と地です。つまり甘味には水がたくさん含まれています。細胞に水を与えてくれます。

ヴィールヤ(効力)は冷性なので、猛暑続きでピッタが増えていた細胞を冷やしてくれます。

私のカラ咳にはぴったりというわけです。

早速、梨を買い、生で食べました。おいしい!

フレッシュな梨も好きですが、梨のコンポートをつくることにしました。

コンポートにしたほうが肺をより潤すような気がしたので。あくまでも「気がした」だけです。

●私のレシピ

うちのキッチンにあるものだけでつくったので、オシャレ感に欠けます(笑)

梨(大)1個

水180㏄くらい

ローズウォーター 50㏄くらい(適当)

黒糖 大さじ1.5くらい(適当)

カルダモン 小6個

レモン汁大さじ 1弱

-大きい梨だったので12個に分けた

-小鍋に材料全部を入れる

-カルダモンは鞘を割った方がよい

-一般的にコンポートには白ワインを入れるが、代わりに冷蔵庫にあったローズウォーターを使った

-グラニュー糖を使うと色はきれいになるが、黒糖しかなかった

-沸騰したらアクを取り、弱火で20分煮る

-冷めたらお好みの量のハチミツを加える(熱い間はハチミツは入れない)

美味しくできました。

生で梨を食べても肺を潤してくれるでしょうが、肺を潤わせる梨の効果をローズウォーターやカルダモンの力でアップさせましょう。

一方、痰を伴う咳には梨は適さないということになります。肺に水が溢れているのに、梨を食べるとさらに水が増える可能性があります。

痰を伴う咳には、ショウガ、シナモン、クローブなどの辛味が強い温性のスパイスが適しています。

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