結局、必要なのはアグニとオジャス

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長雨が続いていますが、あと1週間くらいで梅雨明けだそうです。これからの季節はピッタの増悪と熱中症に気をつけなればなりません。いつも夏になると腕に湿疹が出るというピッタ体質の生徒さんは、早くも赤くなり始めました。この生徒さんに「血液中の熱をとらなければいけませんよ」というと「体を冷やしたくない」と言いました。

体を冷やすことと体内の過剰な熱をとることは別です。「血液中の熱をとる」とは、ピッタの増悪による過剰な熱をとるという意味です。血液はピッタの場所です。ここに過剰な熱があるとピッタ性の疾患が現れます。一方、「体を冷やすこと」はだれにとってもよくありません。体が冷えて低体温になると、いろいろな病気を誘発することになります。体温が36度を下回るとガンのリスクが上昇すると言われています。コロナ感染を防ぐためにも体温を適切に高くしなければなりません。37度が理想ですが、現代日本人の体温はそれほど高くはないので、36.5度以上をめざしたいものです。

体温が下がると血流が悪くなり、血圧の上昇、基礎代謝の低下、免疫力の低下、消化不良、生理不順、不眠、肩こり、意欲の低下など、いろいろな不調を引き起こします。コロナ時代に免疫力が低下するのは避けたいものです。消化不良も解消しなければいけません。消化不良はアグニ(消化の火)の低下、あるいは自分の消化力に見合わない量の食事をすることから起きます。

アグニは体と心の健康において非常に大切です。アグニが適切に強ければ食べたものが完全に消化されます。そうするとアーマ(毒素)は作られません。アグニが弱いと体内にアーマが作られます。弱火で厚さ3センチのステーキを焼いてもちゃんと焼けませんね。体内毒素アーマはいろいろな場所に付着します。腸に付着したら腸内環境が悪化します。腸内環境は免疫力に関係しています。腸内環境がよければ高い免疫力が期待できる、腸内環境が悪ければ免疫力は低下する可能性がある、というわけです。その意味においてもアグニは強く維持しなければなりません。

さらに、アグニはオジャスとも関係しています。アグニが適切に強く、食べたものがちゃんと消化されれば、健康なダートゥが作られ、最終的にオジャスが増えます。オジャスは命そのものと言ってもいいでしょう。

アグニが強く、オジャスが十分にあれば、コロナ時代でも健康に生き生きと暮らすことができます。オジャスがたくさんあれば、心が乱れることもありません。コロナ時代に健康に生きるためには、結局、アグニとオジャスが必要なのです。

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