2021年もアーユルヴェーダとともに

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この年末年始は初めて自宅で過ごしました。東京のお正月は青空が広がり、光が輝き、おだやかでいいですね。澄んだ天気のせいか、新年について明るい予感が湧いてきます。よりもよって大晦日には東京の陽性者数が衝撃の1300人超え。しかし元旦の青空と光は、コロナのピークは今なのではないかと思わせてくれます。しっかりと注意を払った上での楽観的な感情は免疫力を高めてくれそうです。こうした心のあり方はアーユルヴェーダが説いていることです。

アーユルヴェーダはもともと医学だけではありませんでした。もちろん病気を治すための医学領域もあるのですが、健康維持・病気予防の領域も確立しているのです。アーユルヴェーダの古典教本『チャラカ・サンヒター』には、健康を維持するためにどういった服を着るべきか、どういった食べ物を食べるべきかなど、健康を維持するために智慧がたくさん書かれています。アーユルヴェーダはパブリックヘルス(公衆衛生)の面もあるのです。

しかし20世紀あたりから「アーユルヴェーダの医学化」が進んだという論文があります。「医学化」とは「問題を医学用語で定義するプロセス、問題を理解するために医学のフレームワークを適用すること」です。現代のアーユルヴェーダも医療化が進んでいるという主張です。アーユルヴェーダは世界最古の医学と言われていますが、アーユルヴェーダの素晴らしさは医学だけに限られているものではないと思います。アーユルヴェーダを医学としか捉えられないなら、中医学でもいいはずです。中医学も素晴らしい伝統医学です。しかし、世界的にアーユルヴェーダが注目されている理由は医学としてだけでなく、私たちの健康やウェルビーイングをもたらしてくれる科学・哲学だからだと思います。私はウェルビーイングの土台となるアーユルヴェーダを高く評価しています。

コロナ禍によってこれまでの生活が揺らいでいます。暮らし方も、仕事の仕方も、人との会い方も変化を求められています。この変化が永遠に続くかどうかはわかりませんが、今後は不測の変化に柔軟に対応する心の強さと知性が必要になってきます。

2021年もアーユルヴェーダとともに歩んでいきましょう。

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