アーユルヴェーダと現代医学が統合される日

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ここ数日、当校の授業や、ドクター・パルタップの「痛みのマネジメント」ウェビナーの資料翻訳や、「スワスタ・プログラム」のコンサルテーションなどで忙しい日々が続いていました。

「スワスタ・プログラム」はアーユルヴェーダの生薬治療と現代医学のテクノロジーによる検査を組み合わせたプログラムです。

スワスタ・プログラムを申し込まれる方々の不調や病気は、体の不調、心の不調、不妊などさまざまです。アーユルヴェーダ生薬を摂り始める前と2カ月間摂ったあとに、このプロジェクトに参画されている日本の医師のクリニックで検査をしてアーユルヴェーダ生薬の効果を確かめます。

たとえば、更年期の不調を主訴としている患者さんがいるとします。ご本人は年齢から判断して不調の原因を更年期に求めるのですが、更年期症状だと思い込んでいるだけかもしれまぜん。生活習慣が乱れていて不調が出ているかもしれないし、他の病気が隠れているかもしれないのです。クリニックで検査をするとホルモンレベルの数値がわかるので、本当に更年期症状かどうかが判明します。

最近は、体の不調に加えて幼児期のトラウマを抱えている人が立て続けにコンサルテーションを受けられました。ドクター・パルタップの見立てとアドバイスは一様ではなく、その人その人によって対応を変えています。感心します。

スワスタ・プログラムに参画している日本のドクターとドクター・パルタップは定期的に、いわゆる「カンファレンス」をします。患者さんたちには、個人情報を秘匿したうえで病気の内容やどういうアーユルヴェーダ生薬を処方したかをチーム内で共有する旨を説明し同意を得ています。

昨日も夜遅くまで「カンファレンス」をしました。なかなか興味深い内容でした。下痢を繰り返し、顔に赤い発疹ができている患者さんについて、日本のドクターから「これはSIBOではないか」という意見が出ました。

SIBO(シーボ)とは「小腸内細菌増殖症」と呼ばれ、いろいろな要因から小腸内細菌が急激に増殖し、豊富な栄養を分解して多量のガスを産生してしまうのです。それによって原因不明の腹痛、便秘、下痢、腹満感が発症します。日本ではまだ一般的ではない考え方です。諸外国ではかなり注目されています。

ドクター・パルタップはこう言いました。

「ドクターのみなさんにはアーユルヴェーダの考え方をもっと理解していただきたいのですが、仮にSIBOだとしても、なぜSIBOが起きるのでしょうか。根本の原因は消化の低下です。消化が低下するからアーマができます。アーマが小腸に蓄積されると細菌も増殖するでしょう」

これがアーユルヴェーダの考え方なのです。

この画期的なプログラムが広まれば、アーユルヴェーダと現代医学が統合される日も近いかもしれません。

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